鍋にハマった。
ハマったというのは間違いで、覚えたというのが正確かもしれない。とりあえず、自分は鍋という調理方法を覚えたのである。
経緯を書くと、一人暮らしを初めて早二年。いままではカロリーのありそうな惣菜パンや実家の親が送ってくれた美味い飯を食べていたが、どこか虚しさの積もる日々であった。
Twitterには誰かが作った店レベルの料理が定期的に目に入り、圧倒的な生活レベルを持った社会人とカスの自分を比べるのは間違いだと理解しているのに、比較してしまい若干落ち込む日々。
焦りを感じ自炊をしようと立ち上がり、スーパーでCookDoと豆腐と肉(自分が行く時間にネギはもう売り切れている)を買い、四川風麻婆豆腐を作ってみたりする。美味しい。CookDoの中華がまずいわけがない。だがなにかが違う気がする。
ここで二年目にしてやっと、自身の不満やストレスの原因を探った。自分は一体何がしたいのか?
綺麗な料理を作って満足したい? 違う、手間が勝つ。面倒くさいことはしたくない。他人の評価が欲しければもっと早くから努力をしている。
家で美味しい料理が食べたい? 違う、食に関しては義務感すら感じている。週に一度くらい食べたい時に食べられる任意制度にして欲しいとまで思う。
悶々と考えていて結論にたどり着いたところ、こうなった。
自身は、手間をかけずに栄養摂取をしているという自覚が欲しいだけであり、見た目や味などはどうでもいい。
全くもって食の楽しさを求めて歴史を荒らしてきた日本人は思えぬ思考である。仕方がない。だが結論は出た。
惣菜パン、親が送ってくれる主菜、麻婆豆腐。明らかに野菜が足りていない。ビタミンが圧倒的に足りていない!!! なんなら惣菜パンの割合の方が高いのでタンパク質も足りていない。
今の自分に必要なのは野菜やタンパク質などの栄養を摂取しているという満足感である。
ならばどうするか。
野菜や肉を手軽に食べることができ、なおかつ手間のかからない調理法とは何か?
そう、鍋である。
これはこの間初めて作った鍋。
切って鍋に材料と白だしと水をいちどにぶち込み沸騰させるまで待つだけ。灰汁? 出汁? 火加減? そんなものにこだわるのであれば最初から鍋キューブを買う。レシピサイトを見る。努力をする。味は二の次、優先事項は楽と栄養摂取である。
こうして自分は鍋に目覚めた。今では週に二〜三回鍋を作り、ひとつの鍋を三日食べる一週間鍋生活を送っている。
ここで問題がひとつ発生した。
一人暮らし、できるだけ食費は抑えたいもの。
野菜に関しては見切りコーナーで買っているので問題ない。見切り品の水菜と人参に感謝である。
問題は肉だ。
肉は高い。近所のスーパーの値札シールをはられている肉は限られており、鍋に使える肉が手に入らないことが多いので、自身は業務用スーパーまで歩いている。
業務用スーパーには恐らく安い肉が沢山ある。種類も量もである。自分は運動がてらに40分歩いて鍋に使える鶏肉を買い、肉を抱えて40分かけて帰るのである。
だがしかしスーパーで肉の値段を見なかった自分には、一体どこからが安いラインなのかがわからない。リンゴ200円を安いと思っていた時期もある。
肉は地域差がある気がするので、ネットで調べるのも意味が無いだろう。恐らく。
ならば自分で統計を取るしかない。
という訳で、これは鍋日記である。
気に入った材料をリピートするためのメモであり、肉の値段や種類を記録をするための記録であり、まぁ普通に日記であり。
そんなカスな自身の鍋を記録するカス鍋日記。
三日坊主にならないように気をつけます。
終わり方がわからなくなってしまったので直近の鍋の写真を載せて〆とする。鍋だけに。〆は冷凍の讃岐うどんが好きだ。